イェーンス

イェーンス

マックス・イェーンス(Max Jähns, 1837 - 1900)はプロイセンの陸軍軍人である。『軍事学の歴史』の著者として知られている。

経歴・業績

ベルリン出身。音楽家のフリードリヒ・ヴィルヘルム・イェーンスの息子として生まれた。1854年にアーヘンの第28歩兵連隊に入隊し、1859年に陸軍士官学校に入校した。同校を卒業するが、部隊に配属された後に陸軍を離れ、1866年に再入隊している。1867年に参謀本部に移り、そこで1870年に勃発した普仏戦争を経験した。1872年に陸軍大学校の教官に任命され、本格的に軍事学の研究を開始した。フリードリヒ二世の戦争術に近代的な殲滅戦の原型を見出すことができると主張するベルンハルディの説を批判するなど、当時の論争にも関与した。1886年に現役を退いた。主著の『軍事学の歴史(Geschichte der Kriegswissenschaften)』全3巻(1889 - 1891)では、あらゆる戦争はその時代の政治と経済に対応して変化すると主張し、フランス革命が軍事史の転換点であったと見なす解釈を示し、デルブリュックの研究に影響を与えた。ベルリンにて死去。