メッケル

メッケル

クレメンス・ヴィルヘルム・ヤコブ・メッケル(Klemens Wilhelm Jacob Meckel, 1842年3月28日~1906年7月5日)はドイツの陸軍軍人である。兵棋の近代化に貢献したことで知られている。

経歴・業績

ケルン出身。1860年にプロイセン陸軍の第68歩兵連隊に志願兵として入隊し、この連隊の一員として1866年の普墺戦争に参加した。やがて士官に抜擢され、1870年に勃発した普仏戦争では同連隊の歩兵中尉として従軍している。

戦後の1871年にハノーヴァーの学校で教官として戦術を教え、また『兵棋研究(Studienüberdas Kriegsspiel)』(1873)を発表し、1870年代の兵棋の方法論に関する議論で重要な役割を果たした。メッケルはライスヴィッツが考案した兵棋で採用された戦闘消耗の計算方法があまり現実的ではないと考え、それを機械的に適用することに反対し、統裁部の権限を強化し、より定性的な判断を重視すべきと主張した。

1885年にモルトケの推薦を受けて日本の陸軍大学校の教官として着任し、3年にわたって戦術学の教育訓練に従事し、その後の日本陸軍の発展に貢献した。1888年に帰国してからは第57歩兵連隊の参謀となり、1890年に第88歩兵連隊の連隊長に就任し、その間も日本の軍人と交流した。その後も参謀本部、陸軍大学校で勤務を経て、1896年に退役した。ベルリンの自宅にて死去。

著作