モンタランベール

モンタランベール

マルク・ルネ・マルキ・ド・モンタランベール(Marc René, marquis de Montalembert, 1714年7月16日 - 1800年3月29日)はフランスの陸軍軍人である。築城学の研究業績で知られている。

経歴

フランス西部のアングレーム出身。1732年フランス陸軍に入隊し、騎兵科の将校になった。1733年に勃発したポーランド継承戦争に従軍して経験を積んだ。1740年に勃発したオーストリア継承戦争ではバイエルン、イタリアで従軍した。軍事学の研究にも励み、特にフランスの築城家として知られるヴォーバンの著作を研究したことを契機として、築城学に対する関心を深め、実際に築城工事の指揮をとるようになった。1756年に勃発した七年戦争でも築城に従事しており、また軍事顧問としてスウェーデン(1757-8)、ロシア(1759-60)にも派遣された。

攻囲された守備隊の砲兵が攻者に対して圧倒的な火力を発揮できるように考案された要塞は注目を集めた。帰国した1761年に主著である『垂直式要塞(La Fortification perpendiculaire)』(1776-78)を執筆したが、その内容から陸軍によって軍機に指定され、15年後の1776年になってようやくパリで出版された。フランス革命が起きるとイギリスに一時逃れたが、間もなくして帰国した。革命軍を指導していたカルノーはモンタランベールを軍事顧問として招聘し、助言を受けている。パリにて死去。