ソコロフスキー

ソコロフスキー

ワシーリー・ダニロヴィチ・ソコロフスキー(Василий Данилович Соколовский, Vasily Danilovich Sokolovsky, 1897年7月21日 - 1968年5月10日)はソ連地上軍の軍人。

経歴

ロシア領グロドノ県コジリキの出身。1918年に赤軍に入隊し、1919年に士官候補生として軍事教育を受けたが、ロシア内戦(1917~1922)の影響で学業は中断を余儀なくされたために、卒業の時期は1921年にずれ込んだ。その後、軍の要職を歴任し、1941年に勃発した独ソ戦においては、西部戦線の参謀長として、また西部方面軍参謀長として働き、1943年には西部戦線司令官として作戦の指揮をとっている。第二次世界大戦の軍功はソ連で高い評価を受け、1946年にドイツ駐留ソ連軍総司令官に任命された。1960年にソ連軍の参謀総長を務めるだけでなく、同じ時期に国防省の観察総監も務めることで、ソ連軍の指導者としての地位を確立した。1962年に自らが編者となって出版した『軍事戦略(Военная стратегия)』(1962)はソ連軍の立場で将来の戦争がミサイルを駆使した核戦争になると予見したものであり、ソ連軍の戦略思想に影響を及ぼし、また外国の専門家からも注目された。1968年までに3度版を重ねた。モスクワにて死去。

著作

ソコロフスキーの著作は翻訳されている。ただし、恒文社から出ている訳書は1968年版を底本としていない。1968年版を翻訳したものとして防衛研修所の訳書があるが、その内容を確認することができていない。ランド研究所から出ている英訳は1962年版を底本としているが、これはオンラインでも利用可能である。