ブロッホ

ブロッホ

イヴァン・ブロッホ(Ivan Stanislavich Bloch, 1836 - 1902)はロシアの事業家、著述家である。戦争の経済的分析で重要な業績を残した。

経歴

ロシア領ポーランドの出身。ワルシャワで銀行業を営み、鉄道の経営で成功した。1890年代の初頭から軍事学を研究するようになり、8年をかけて『技術的、経済的、政治的観点から考察した将来の戦争』(1898)を出版した。当時、この著作は戦争の不可能性、不合理性を主張したものとして注目を集めた。ブロッホはヨーロッパ各国で知られた著述家になり、1899年にハーグ平和会議が開催された際には非公式な形であったものの出席することが認められた。1900年にフランスのパリで開催された国際議会に出席しており、その後はイギリスでシンクタンクの王立防衛研究所(Royal United Service Institute, RUSI)の研究員も務めた。1901年にはノーベル平和賞にノミネートされるなど、その名声を高めていったが、その翌年に死去した。

  • Ivan Stanislavovich Bloch, 1899. The Future of War in Its Technical, Economic, and Political Relations, Doubleday & McClure Company.