ヘンダーソン

ヘンダーソン

ジョージ・フランシス・ロバート・ヘンダーソン(George Francis Robert Henderson, 1854 - 1903)はイギリスの陸軍軍人である。19世紀末のイギリス陸軍で影響力がある軍事学者でもあった。

経歴

ジャージー島の出身。教師の家に生まれ、幼少期から学問に励んでいた。奨学金を得てオックスフォードの聖ジョン・カレッジに入学したものの、軍人の道を志して退学することを決断し、サンドハースト王立陸軍士官学校に入学した。軍人として多くの功績を上げたのはエジプトでの戦闘であるが、著述家としての才能を発揮して1889年に匿名で『フレデリックスバーグ戦役(Fredericksburg Campaign)』を出版した。同じ年に陸軍士官学校で教官として戦術学、軍法、軍事行政に関する講義を担当し始め、本格的に軍事学の研究に取り組むようになった。

1892年からは参謀大学校で戦争術・軍事史教授に就任した。アメリカ南北戦争を題材にした戦略の講義は注目を集め、それをもとにした著作『石壁ジャクソンとアメリカ南北戦争(Stonewall Jackson and the American Civil War)』(1898 )も出した。第二次ボーア戦争が勃発した際には現地で情報勤務についたが、過労で健康を悪化させ、1902年に帰国した。その後、陸軍から第二次ボーア戦争の戦史家に指名され、戦史の編纂事業に携わることになったが、エジプトのアスワンで死去した。主著の一つとされる『戦争学(The Science of War)』(1905)は講義録、遺稿をまとめて死後に出版したものである。

著作

  • Henderson, G. F R. 1905. The Science of War: A Collection of Essay and Lectures 1892-1903. Neill Malcom, ed. London: Longmans.(外部リンク、InternetArchive
  • Henderson, G. F. R. 1898. Stonewall Jackson and the American Civil War. Vols. 2, London: Longmans.(外部リンク、Vol.1 Vol.2