何去非

何去非

何去非(11世紀-12世紀)は北宋の軍事学者であり、字を正道という。

経歴・著作

1082年に北宋の第6代皇帝である神宗が大規模な軍制改革を進めようとする中で取り立てられ、軍人を養成する武学の教授に就任した。そこで軍事教育のために使用する教範の校訂に携わり、その成果は『武経七書』(『孫子』、『呉子』、『尉繚子』、『六韜』、『三略』、『司馬法』、『李衛公問対』)としてまとめられた。この時にまとめられた文献は中国の軍事教育において標準的な教範と位置づけられ、その影響は清朝にまで及んだ。著作としては『何博士備論』が残されており、これは戦国時代以降に見られた戦例について考察したものである。個々の人物の戦争術を取り上げ、政略的、戦略的な観点からその能力を評価している。

オンライン版で読むことができるが(Wikisource『何博士備論』)、日本語に訳されたことはない。