ケイン

ケイン

フランシス・ケイン(Francis Kane 1918年12月12日 - 2013718日)はアメリカの空軍軍人。グローバル・ポジショニング・システム(GPS)をはじめとする装備開発に携わった技術者でもある。

経歴

アメリカのフィラデルフィア州出身。第二次世界大戦が続いていた1943年にアメリカ陸軍士官候補生学校を卒業し、アメリカ、フランス、イギリス、ブラジルで航空機操縦士を指導する教官となった。戦後も軍隊に残ることを決めたが、新たに創設されたアメリカ空軍に移ることにした。その職務は航空宇宙分野における技術開発であり、バーナード・シュリーバー空軍大将が率いる空軍システム軍団(Air Force Systems Command, AFSC)で偵察衛星、弾道ミサイル、スペースシャトルなどの研究開発に携わった。1963年に設置された秘密指定のプロジェクト621Bにおいて、彼はグローバル・ポジショニング・システム(GPS)の原型となるシステム開発を指揮した。1970年3月に空軍大佐の階級で現役を退いてTRWに就職した。1981年にロックウェルに転職し、1986年に退職した後も同社の業務にコンサルタントとして関わった。後にボーイング・ノース・アメリカの事業にもコンサルタントとして関与している。1993年にGPS国際協会を立ち上げ、GPSとその関連技術に関する著作を残した。ケインの著作はコリン・グレイによって高く評価されており、スペースパワーの先駆として位置づけられている。

業績