ヴァルトゥーリオ

ヴァルトゥーリオ

ロベルト・ヴァルトゥーリオ(Roberto Valturio, 1405年2月10日 - 1475年8月30日)はイタリアの学者である。

マチェラータ・フェルトリア出身。学業のためにリミニに移り住んでいる。1427年から1437年までの10年にわたってボローニャ大学で学問を修め、1438年にローマのバチカンにあるローマ教皇庁で職を得た。1446年にリミニに戻って結婚し、当時リミニを治めていたマラテスタ家の傭兵隊長だったシギスムンド・パンドルフォ・マラテスタ(Sigismondo Pandolfo Malatesta)の私的評議会に加わり、軍事顧問として仕えた。ヴァルトゥーリオの役目は武器の調査研究であり、その成果は1446年から1455年にかけて執筆した著作『軍事論(De Re militari)』として残っている。この著作では軍隊の制度や運用、武器や装備を図入りで解説しているが、軍事的観点から見て内容の真実性は欠けており、空想の武器に関する記述が多く見られる。しかし、1472年にヴェローナで最初の印刷が行われ、イタリア語からフランス語への翻訳も行われており、15世紀の多くの君主が手に入れていたことが記録からも分かっている。リミニで死去。

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